JSH基礎研究推進部会

2026-10-21

活動報告
~第48回日本高血圧学会総会に寄せて part 1~

Splendid basic Hypertension Research Award(SHR賞)選考セッション

総会初日である10月10日(土)15:00〜17:00、Splendid basic Hypertension Research Award(SHR賞)選考セッションが開催されました。

本賞は、高血圧およびその関連領域において、動物モデルや生体データを用いて病態・生命現象のメカニズム解明や新規治療・診断技術のシーズ発見を目指す優れた基礎研究を対象とし、今後のさらなる発展が期待される若手研究者(45歳以下)1名を表彰・奨励するものです。

SHR賞は、日本高血圧学会総会において高血圧関連疾患モデル学会(SHR学会)との合同企画として2018年に創設された褒賞制度で、2024年より当部会が企画・運営を担当しております。高血圧研究の歴史的成果である「高血圧自然発症ラット(Spontaneously Hypertensive Rat:SHR)」にちなんで名付けられており、実験動物や生体試料・データを用いた質の高い基礎研究を顕彰・奨励することを目的としています。

今年は5名のファイナリストが選出され、いずれも極めてハイレベルな研究成果が発表される熱気あふれるセッションとなりました。

厳正なる審査の結果、第48回日本高血圧学会総会におけるSHR賞は以下のように決定いたしました。

受賞者
佐藤 迪夫 先生
熊本大学大学院生命科学研究部 分子遺伝学講座

演題名
「高血圧ストレスによる心臓免疫・代謝ネットワークの再構築と非肥満型HFpEFの病態形成」

本研究は、アジア人に多い「非肥満・高血圧優位型HFpEF」のモデルマウスを独自に確立し、持続的な高血圧ストレスが心臓マクロファージの表現型転換を介して「心線維化」と「心筋代謝障害」を協調的に引き起こすメカニズムを解明したものです。マクロファージを中心とする細胞間クロストークを標的とした新規治療戦略の創出につながる画期的な知見であり、会場からも大きな関心が寄せられました。栄えあるSHR賞を受賞された佐藤先生に、心よりお祝い申し上げます。

また、素晴らしいご発表と白熱した質疑応答で会場を魅了してくださったファイナリストの先生方全員に深く敬意を表しますとともに、今後の更なる研究のご発展をお祈り申し上げます。

基礎研究推進部会
部会長 河原﨑和歌子

SHR賞受賞者の佐藤迪夫先生を囲んだ記念写真
SHR賞を受賞された佐藤迪夫先生を囲んで。
向かって右が苅尾七臣理事長、左が河原﨑